「万引き家族」を読んだ

テレビやネットでときどき話題になっていた映画「万引き家族」。

是枝裕和(これえだひろかず)監督。

シネマ検索してみたが,近くで上映しているところはなし。しばらく前に終わってしまったようだ。

そこで,宝島社から出ている本を読んでみた。

CMでは樹木希林さんやリリーフランキーさんで話題になっていたような?

生活を万引きで支えている家族と,その家族間の人間模様やそのような生活に至った理由などが細かく描かれているのだろうと想像していた。

6人家族。

初枝(おばあさん),治(お父さん),信代(お母さん),亜紀(お姉さん),祥太(お兄ちゃん),りん(妹)。

読み進めていくうちに,家族が血縁関係のある家族ではなく,それぞれが事情を抱えていて,いっしょ暮らすことになった過程が丁寧に描かれていく。今の,この時代ならば,ありうるかなと思えてしまった。

一人ひとりの言葉には表れないが,心の中に自然に芽生え,家族を思う気持ちにジーンときた。

ラストに近いシーンで,初枝おばあさんの

「「ありがとうこざいました。」

 しかし,その声は,波音と5人の笑い声にかき消され,誰の耳にも届くことはなかった。」

というくだりが心に残った。

声は届かなくても,伝わっていたと思った。

話の中に引き込まれて,一気に読んでしまった。

児童虐待がニュースになっている昨今,「家族とは」「家族愛」について考えさせられた。

洋画のSFもCGもアクションも楽しいが,邦画の名作もいい。

さらに原作はなおいいと再確認した。

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